カフェインレスとデカフェの違いって?健康を意識したコーヒーの選び方

カフェインレスコーヒーやデカフェコーヒーは、健康志向が高まる現代において多くの人に注目されています。そもそも「カフェインレス」「デカフェ」「ノンカフェイン」はどのように違うのでしょうか?
本記事では、カフェインレスとデカフェ・ノンカフェインの違い、カフェインレスがなぜカフェインを除去できているのか、そしてコーヒーの健康への影響について詳しく解説し、あなたに合ったコーヒー選びをサポートします。

1. カフェインレスコーヒーとは?

「カフェインレス」「デカフェ」「ノンカフェイン」など、最近カフェインにまつわる言葉をよく耳にします。実際にはどのような違いがあるのでしょうか?

1-1. カフェインレス・デカフェ・ノンカフェインの定義

結論から言うと「カフェインレス」と「デカフェ」は、ほぼ同義語です。「カフェインレス(Caffeineless)」は英語由来「デカフェ(Decaf)」はフランス語由来で、どちらもコーヒー豆からカフェインをほとんど取り除いたものを指しています。ただし、日本においては「カフェインを90%以上取り除いた」コーヒーを「カフェインレス」と名乗るよう全国公正取引協議会連合会が定めており、「カフェインレス」と表記あるものがより厳格な定義になっています。
一方で、「ノンカフェイン」は言葉の通り、まったくカフェインを含まないという意味合いです。コーヒーにおいては完全にカフェインを取り除くことはできないため用いられることはなく、「ノンカフェイン」はお茶や他の食品で用いられる言葉となります。

1-2. カフェインは自分でも取り除ける?

それでは、「カフェインレス」や「デカフェ」コーヒーはどのようにカフェインを取り除いているのでしょうか?現在用いられているのは下記の3つの方法です。

  • 「水抽出法」…コーヒー豆を水に浸してカフェインを溶かし出す方法で、風味が薄くなりがちですが、化学物質を使わないためナチュラル志向の人に好まれます。
  • 「二酸化炭素抽出法」…二酸化炭素を使ってカフェインを取り除く技術です。風味を保ちながらカフェインを効果的に除去できるため、近年主流となりつつある方法です。
  • 「有機溶剤抽出法」…化学溶剤を使用する手法となります。ただし、現在日本では有機溶剤を使用したコーヒーの輸入は禁止されているため、化学薬品の使用の心配はありません。

これだけ聞くと、「水抽出法」は自宅でもできるのではないか?という気持ちになりますが、どの抽出方法も焙煎前の「生豆」時にカフェインを取り除いているため、自宅ではカフェイン除去は難しいです。

1-3. 1日に何杯飲んでいい?

日本で市販されているカフェインレスコーヒーのカフェイン除去率は97%〜99%程度と言われています。通常のコーヒー1杯に含まれるカフェインは約100mgのため、カフェインレスコーヒーでは1杯あたり2〜5mg程度のカフェイン量にまで減る計算になります。各国で定められている成人のカフェイン摂取目安は400mg程度のため、通常のコーヒーだと最大4杯、カフェインレスコーヒーの場合は計算の上では最大80杯飲んでも良いことになり、実質どれだけ飲んでも問題ないことになるのです。

2. 妊娠・授乳中以外にも「カフェインレス」がおすすめ

今まで見てきた通り、カフェインレスコーヒーは通常のコーヒーの1/10以下までカフェイン量が減るように加工されています。そもそもなぜ、そこまでカフェイン量を気にする必要があるのでしょうか?

2-1. カフェインの過剰摂取による副作用

カフェインの過剰摂取は、心拍数や血圧の上昇、動悸、手の震えといった身体的な不調を引き起こすことがあります。また、消化器系にも影響を及ぼし、胃酸の過剰分泌による胃の不快感や吐き気を誘発することがあります。さらに、カフェインは利尿作用があるため、頻尿や脱水のリスクも高まります。長期的に大量摂取を続けると、骨密度の低下や心疾患のリスクが増えるとされており、適度な摂取が推奨されます。

2-2. カフェインが心に及ぼす影響

カフェインは脳を刺激し、覚醒作用や集中力向上の効果がありますが、過剰摂取により不安感や焦燥感、緊張を引き起こすこともあります。眠れない、気持ちが落ち着かないといった精神的な不安定さを招き、特にカフェインに敏感な人はパニック症状が出る場合もあります。また、日常的に大量のカフェインを摂取すると依存状態になり、急に摂取を止めると、頭痛やイライラ、集中力の低下といった禁断症状が現れることもあります。

2-3. 妊娠・授乳中はなぜカフェインがNG?

妊娠中や授乳中は、いつも以上にカフェインの摂取量に注意が必要です。なぜならカフェインは妊娠時は胎盤を通じて胎児に、授乳時は母乳を通じて赤ちゃんにカフェインが渡り、発育に影響を及ぼす可能性があるからです。特に妊娠初期には、流産のリスクが増えるという研究結果もあるため、妊活中や妊娠中の女性は、1日200mg以下のカフェイン摂取が推奨されています。
カフェイン200mg=コーヒー2杯分と考えると1日分として十分に感じますが、カフェインはコーヒー以外にも含まれているため要注意。お茶やチョコレートなどでもカフェイン摂取をしていると考えると、気を付けないと200mgを超えてしまう場合があります。そのため、カフェインレスコーヒーは、安全かつ安心してコーヒーを楽しむための選択肢として人気なのです。

2-4. アンチエイジングも?いいとこどりの「カフェインレス」

上記の通りコーヒーには、過剰摂取すると血管の収縮や血圧上昇を引き起こすリスクがあるカフェインが含まれる一方、カフェイン以外にも、抗酸化物質やクロロゲン酸といった成分が豊富に含まれております。これらの成分は、心血管疾患の予防や血糖値の調整、アンチエイジング効果やダイエット効果が期待されています。
カフェインレスコーヒーには、カフェインがほとんど含まれていないため、カフェインの副作用を避けつつコーヒーの健康効果を享受できます。加えてカフェインを失っても、香りによるリラックス効果は持続するので、まさにいいとこどりのドリンクと言えそうです。

3. カフェインレスコーヒーを選ぶポイント

カフェインレスコーヒーを選ぶ際には、除去方法や味、手軽さなどを考慮することが重要です。ここでは、カフェインレスコーヒーを選ぶためのポイントを紹介します。

3-1. カフェイン除去方法のチェック

カフェイン除去方法によって、コーヒーの風味や安全性が変わるため、どの方法で除去されたかを確認することが重要です。ナチュラル志向の方には、水抽出法や二酸化炭素抽出法を選ぶことをおすすめします。これらの方法は、コーヒー本来の風味を保ちつつ、カフェインを取り除くことができます。また、化学薬品を使わないため、安心して飲むことができます。海外産のカフェインレスコーヒーには、有機溶剤抽出法が含まれる場合がありますが、日本では輸入が禁じられているもののため、もし海外サイト等で購入する際は説明を確認しましょう。

3-2. 自分好みの味の選び方

カフェインレスコーヒーでも、コーヒーの味わいや香りはさまざまです。豆の種類や焙煎の具合によって、苦味や酸味、コクが異なります。一般的に、カフェインレスコーヒーは通常のコーヒーに比べて風味がやや控えめと感じる人もいますが、深煎りの豆を使ったり、風味にこだわったブランドを選ぶことで満足度の高いコーヒーを楽しむことができます。自分の好みの味わいを見つけるために、複数のブランドや種類を試してみると良いでしょう。

3-3. スタバや無印にも!手に入れやすく進化中

カフェインレスコーヒーは、スターバックスや無印良品といった人気ブランドでも展開されており、手に入れやすさが向上しています。スターバックスでは、カフェインレスのエスプレッソベースのドリンクが楽しめ、無印良品ではカフェインレスのドリップバッグやコーヒー豆が手軽に購入できます。これにより、自宅でも外出先でも、気軽にカフェインレスコーヒーを楽しむことができるようになりました。健康志向の高まりに応じて、今後もさらに手に入りやすく進化していくことでしょう。

まとめ:カフェインレスコーヒーを取り入れて健康的な生活を

カフェインレスコーヒーは、健康を意識したライフスタイルをサポートする理想的な飲み物です。カフェインの摂取量をコントロールしながら、コーヒーの豊かな風味を楽しめるため、妊娠中や授乳中の女性だけでなく、幅広い人々が飲みやすいドリンクです。

Caffeineless Coffee Maniaでも、さまざまなカフェインレスコーヒーをご紹介しているので、ぜひお気に入りの一杯を見つけてみてください!

タイトルとURLをコピーしました